横浜FCユース、初のプレミアに王手

横浜FCユース(写真=松尾祐希)

 横浜FCユースが初のプレミアリーグ昇格に向け、一歩前進した。

 16チームが4つの昇格枠を巡って、しのぎを削るU-18高円宮杯プレミアリーグプレーオフ。12月13日に行われたDブロックの1回戦で横浜FCは中国王者の岡山学芸館と対戦した。

 試合は序盤から横浜FCのペース。「天然芝なのでパススピードが上がらなかった」と小野信義監督は自嘲気味に振り返ったが、4−3−3のアンカーに入る小倉陽太が起点となり、テンポ良くパスを繋いでいく。インサイドハーフの中川敦瑛と奥村周太も上手く絡み、ボールを前線に運んだ。なかなか決定機を作れていなかったものの、35分にCKの流れから右サイドを打開。最後はニアサイドでFW佐々木翔がヘディングで先制ゴールを決め、前半は1−0で折り返した。

 迎えた後半も攻勢を仕掛けると、開始早々の49分に奥村がゴール前で突破を図ると、粘って右足でゴールを陥れた。以降も危なげなく試合を進め、78分に小林佑煕の右CKから決定機。ニアサイドに飛び込んだ佐々木が再び頭で合わせて3−0とした。さらに85分にも佐々木が相手の背後を突いて抜け出すと、絶妙なループシュートでハットトリックを達成。終わってみれば4−0の快勝で、13日の2回戦(昇格決定戦)に進出した。

 プレミアリーグ初昇格に王手を掛けた横浜FC。ただ、振り返ると、簡単ではないシーズンだった。斉藤光毅が飛び級でトップチームに加わったため、攻撃の核が不在。3年生が少ない世代でもあり、スタメンの大半が下級生になることも珍しくなかった。

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