堀越 vs 丸岡
「いつも練習している形。ただ、FWではなく、左SBだと、あそこまで入っていくのは(距離的に)ちょっと難しいけれど、チャンスを決めきることができてよかった」(中村)
実は、スコアが動く5分ほど前に丸岡にビッグチャンスが訪れていた。センターバックの飯田晃明(3年)からのロングフィードを受けた右アウトサイドの柳谷亜再飛(3年)がドリブル突破し、ゴール前に折り返す。これを味方選手がフリーでシュートしたが、相手GKの平野裕太(3年)の好守に阻まれてしまった。
丸岡らしいスピーディーで、ダイナミックな攻撃が発動されたものの、残念ながら結実せず、天を仰ぐ。
チャンスをきっちり決めた堀越。チャンスがなかったわけではないが、決めきれなかった丸岡。両チームの明暗が分かれた瞬間でもある。
1点を追いかける側に回された丸岡は最後の最後まで足を止めなかった。181センチのCB飯田を前線に上げてパワープレーに活路を見出したり、CKになれば188センチのGK田邊満記(2年)も相手ゴール前に現れ、一縷の望みにかける。が、しかし、終了間際にPKを献上。2点目を喫し、万事休す。
23年ぶり3回目の選手権出場にして初のベスト8にコマを進めた堀越は1月5日、優勝候補筆頭の呼び声が高い青森山田(青森)と激突する。
(文・写真=小室功)
▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権