市立船橋vs帝京長岡
堅守を誇る市船にとって“魔の4分間”といっても過言ではないだろう。予想外の展開に動揺は隠せず、その後もピンチが続く。ハーフタイムを挟んで、後半に入ったことで、ようやく持ち直し、ボールを前に運ぶ回数も増えたものの、決定打が出ないまま時間が過ぎた。
意地の一発は試合終了間際だった。
GK細江彦太(3年)のロングキックにFWの松本海槻(3年)が反応。ディフェンスラインの背後に飛び出し、相手GKの位置をよく見て、左足ループで決め、一矢報いた。とはいえ、時すでに遅し――。
9年ぶり6回目の選手権制覇に挑んだ市船の冒険はここで終わった。
試合を重ねるごとに調子を上げていく帝京長岡は1月9日、決勝進出をかけて山梨学院高等学校とぶつかる。古沢徹監督は「勝っても修正すべき点がある。手綱を締めなおして臨みたい」と、準決勝に向けて目をぎらつかせた。
(文・写真=小室功)
▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権