自信と勢いを手に入れた帝京長岡が2大会連続のベスト4！
帝京長岡FW葛岡孝大
チームとしての地力が高いうえに、自信と勢いを手に入れた帝京長岡(新潟)はもう止めようがないだろう。前々回がベスト８、前回がベスト4、そして今回もベスト4に名乗りを上げ、全国トップレベルであることを実証している。
キャプテンで、ボランチの川上航立(3年)が「最初から最後まで全員でハードワークできたことが勝因」といえば、先制点を決めたFW葛岡孝大(3年)が「自分たちが戻ってこないといけない場所に戻ってきた。ここからが本当のスタート」と、決意を新たにした。
ハイプレスを仕掛け、ボールを奪うと、流れるようなパスワークで、相手ゴールに襲いかかる帝京長岡が試合の主導権を握った。スタメンに1年生が4人もいるチームとは思えないほど、完成度の高いサッカーを見せつけた。
こうしたプレー強度に気圧され、伝統ある市立船橋(千葉)といえど、バタついてしまい、自分たちのペースを取り戻せずにいた。波多秀吾監督は「面食らった」と偽らざる心境を明かし、次のように続ける。
「ボールを失ってもすぐに奪いにくるので、その切り替えの早さを上回るテンポで、ボールを動かしたかったが、うまく修正しきれなかった。前半のうちに2点のビハインドを負い、苦しい展開になってしまった」
試合が動いたのは26分だ。
高い位置からプレスをかけた帝京長岡がボールを奪い、ショートカウンターに転じる。MF上野一心(3年)からのパスをゴール左に流れながら受けたFW葛岡が左足ワンタッチでけり込んだ。まさに電光石火の一発だった。「相手が(強豪)市船ということで、先制点が大事だと思っていた」と、2試合連続ゴールとなる葛岡が喜びをかみしめる。
そしてその4分後には右サイド深くまで進入した右SBの佐々木奈琉(2年)の折り返しを上野が決め、あっという間にリードを広げた。
▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権
