49分、左サイドから20番がスピードを武器に勝負に出る。駒澤大学高等学校ディフェンスを突破し、PA内で後ろから倒されPKを獲得。これを6番・石上輝がゴール左へ決め、1点を返す。
 積極性に加え粘り強さも出てきた堀越攻撃陣はさらに波状攻撃を仕掛けていく。駒澤大学高等学校も負けてはいない。7番・佐藤瑛磨がGKの位置を確認しループを狙う。これはポストに当たりゴールにはならなかったが、視野の広さと冷静さを見せつける。
 しかしその冷静さを上回ったのが堀越のゴールへの意識。60分にはPA内に次々なだれ込んでくる堀越の勢いにGKがたまらずファウル。またもPKを獲得し、これを10番・橋本拓巳がゴールへ突き刺し堀越が同点に追いつく。

 勢いに乗る堀越はパスがどんどん繋がっていく。サイドチェンジを多用し、フィールドを広く使った攻撃を展開。だが、そんな中でも駒澤大学高等学校は前半同様、堀越の隙を虎視眈々と狙っていた。67分、9番・安藤丈がまたも堀越DFのクリアを体でカット。11番・山口将広とのワンツーでゴール前に抜け出し、GKとの1対1を制してゴール左へ流し込み、勝ち越した。

 前がかりで攻めに行ったところの裏をことごとく取られ、守備の気持ちが切れてもおかしくない堀越だが、GKは集中力を切らさない。1対1にも勇気を持って前に出て防ぎ、フリーでのダイレクトボレーを弾きピンチを跳ね返し続ける。
 だが終了間際、またも駒澤大学高等学校は安藤丈が抜け出しGKをかわし、ゴール左上へ蹴り込みハットトリックを決め、4対2と粘る堀越を突き放した。

 駒澤大学高等学校のここぞという集中力の高さは相変わらず。試合巧者に磨きがかかってきた。一方、堀越の積極性も光る試合だった。魅力的なサッカーを見せた堀越。敗れはしたものの、これから始まる総体一次予選に弾みが付くはずだ。