キャプテン掛見(写真=雨堤俊祐)

 一方、東山はベスト4進出を決めたが、試合後の福重良一監督に笑顔は無かった。「全然良くなかったですね。(4回戦から中1日で)疲労があったのか、芝がけっこう重たかった影響なのか…」と試合内容に不満を隠さなかった。「勝っているにも関わらず、守備で連動できていない。相手も3年生は最後の大会、その勢いに構えてしまった」と精神面も指摘している。この日のスタメンは1年生が4人、2年生が2人と下級生が半数を占めており、リードした状況での試合の進め方などは準決勝以降の課題として残った。とはいえ「今年はインターハイ予選やリーグ戦がなく、練習試合も様々な規制があった。試合内容はともあれ、勝ち進む中で自信や連携も付いてくる」(福重監督)のも確かだ。

 キャプテンの掛見直央(3年)は「守備で課題が出た。監督に指示されたけれど、ピッチ内の選手で修正できるようになりたい」と話しており、スタメンに下級生が多い状況についても「1年生の技術は信頼している。ただ、メンタル面は公式戦を経験していないこともあるし、そこは僕たち3年生がリードしていかないと。そうすることで1年生の良さが発揮されるように意識しています」と上級生の役割を説明する。大会の中で成長することで、全国大会出場をつかみとることができるか。

(文・写真=雨堤俊祐)

▽第99回全国高校サッカー選手権京都予選
第99回全国高校サッカー選手権京都予選