習志野vs日体大柏 (写真=小室功)

 延長を含め、100分間の攻防のなかでは両チームの特徴がよく表れていた。中盤の構成力で上回る日体大柏が優位に試合を進めたが、最終局面への突破口が思うように見いだせずに攻めあぐねる。そうこうしているうちに、切り替えの早さと横幅を使ったスピーディーな展開から習志野がもり返していく。

 均衡が破られないまま、こう着状態が続いていたが、早めに縦パスを入れ始めた日体大柏が65分と71分にDFラインの背後をつき、GKと1対1になるような決定機を作り出した。ここで1点でも決まっていたら、試合のストーリーは変わっていただろう。

 再三のピンチをしのいだ習志野の福田克行監督は、こういって選手たちの奮闘をたたえている。

「後半に入って守備に回される時間が長くなったけれど、よく集中が切れなかった。こちらから“今は我慢だよ”と伝えなくても(試合の状況を踏まえながら)自分たちで判断できる選手たちばかりので、そこは本当に頼もしい」

 11月7日、準決勝の相手は前年度の“全国行き”を果たした市立船橋だ。「自分たちで積み上げてきたものを存分に発揮したい」と、福田監督は意気込んでいる。

(文・写真=小室功)

▽第99回全国高校サッカー選手権千葉予選
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