選手権1次予選2回戦。B組では和光国際が延長戦の末に3-2と逆転で川口を下した。

 ゲームはいきなり動いた。川口はキックオフからの展開でロングボールを敵陣に入れると、FW山﨑零央がポストプレーで落とす。これをMF蓮井陽向がダイレクトで蹴り込むとボールはキーパーの頭上を越えてネットイン。開始30秒の電光石火のゴールで川口が先制に成功した。

 その後も川口は前から積極的にプレスをかけるなど、前半からインテンシティの高いプレーを見せる。中盤以降は和光国際がボールを持つ時間も増えたが、ディフェンス陣が高い集中力を見せてシュートまでは打たせず。するとアディショナルタイムに蓮井陽の右コーナーキックにファーサイドでキャプテンのMF山口大河がヘディングで合わせて2-0として前半を終えた。

 一方、出会い頭の失点からなかなか流れを掴めなかった和光国際も後半に入り反撃。5分、フリーキックを競ったこぼれ球がゴール方向へ流れると、このチャンスを見逃さなかった10番のFW丸山畝史が角度のないところからヘディングで叩き込みついに追撃の狼煙を上げる。

 後半は攻める和光国際と守る川口という構図に。和光国際は押し込みながらも得点が奪えない時間が続いたが43分、これがラストアタックと見るやキーパーを残し全員が相手ゴール前に。フリーキックからの2次攻撃をMF齊藤翔太がヘディングで落とすと、こぼれ球に丸山がダイレクトで右足を振り抜いて土壇場で同点に追いつき、勝負の行方は延長戦にもつれ込んだ。

 川口は延長前半9分に蓮井陽が右足で狙ったが、ここは和光国際GK佐藤一真が横っ飛びでセーブ。後半は再び和光国際が攻める中で7分、MF森下航成のフリーキックが相手のオウンゴールを誘ってこれが決勝点となった。0-2からの逆転劇で和光国際が代表決定戦進出を決めた。

 立ち上がりやセットプレーにこだわるなどチームの約束事として練習から徹底している「和国ズウェイ」は体現することができなかった中で「今日は3年生がよくやってくれたと思います」と翠川潤監督。「今年は出場機会が厳しいという子も残ってくれて、一生懸命練習もしてくれている。そういったところが最後の点に繋がったのかなと思います」と3年生の頑張りを認めた。

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