武南 vs 朝霞西 (写真=埼玉通信・石黒登)
試合後は指揮官から「愛のゲキ」も。後半はセカンドから昇格した選手たちが躍動
開始1分も立たずにシュートシーンまで持っていった武南は前半6分、左サイドバックの中村優斗のクロス性のシュートがそのままキーパーの頭上を越してネットインして早々に先制。さらに26分にはMF水野将人がPKを獲得し、これをDF斎藤優斗が冷静に沈めて追加点とした。
一方の朝霞西は守りを固めながら、マイボールでは無理に蹴りださずにMF木村尚紀を起点にしっかりと繋ぐスタイルを試みる。前半アディショナルタイムには木村のクロスにDF宮川琉幸が頭で合わせたが、ここは武南GK吉田陸斗の好守に阻まれ、得点とすることができなかった。
後半はギアを上げた武南が終始優勢にゲームを展開。10分にはMF植田彪真の絶妙なスルーパスに抜け出した水野がキーパーとの1対1をきっちりまた抜きで決めてチーム3点目。同27分にはMF青木駿祐が内に切れ込みながら右足で突き刺すと、その2分後にはハーフタイムからピッチに立ったFW萩原康太が右足ミドルでダメを押し、5-0でまずは初戦突破を飾った。
5-0で勝利した武南だが、試合後は指揮官からのゲキが飛んだ。「本人たちは初戦の緊張もあったと思うんですけど、そこで何かを変えるとか、雰囲気はこのままでいいのかというような、自分たちを鼓舞するような雰囲気が前半は感じられなかった。悪い時もこれからいっぱいあると思うんですけど、その中で、ゲームを作っていく中で自分たちがどう変えていくのか」。
確かに前半はスペースへの動きやダイレクトプレーなどが少なく攻撃が停滞する場面も。こういった中での自浄作用というのは例年であれば関東予選やインターハイ予選、リーグ戦などを通じて養われてくるものだが、今年は新型コロナウイルスの影響で前者の2大会は中止に、リーグ戦は短縮開催になるなど、真剣勝負での経験値不足というのは否めないところはある。
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