「リーグで一番自粛した」秋田U-18が数的有利生かし、仙台ユースに劇的逆転勝利

逆転ゴールの秋田U-18佐々木匠太は積極的にゴールを目指しただけでなく守備でも奮闘(写真=小林健志)

 9月21日、高円宮杯JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ2020東北はグループリーグ第5節を実施。Aグループベガルタ仙台ユースとブラウブリッツ秋田U-18の一戦は、ブラウブリッツ秋田U-18がラストワンプレーで逆転し、劇的な勝利を飾った。

 立ち上がりはホームの仙台ユースが圧倒。5分MF鈴木舜(3年)のクロスを受けたFW水津秀斗(2年)が「舜君からニアに(クロスが)来るのは分かっていて飛び込みました。ギリギリでしたが、右足でサイドネットに流し込みました」と語るシュートが鮮やかに決まって仙台ユースが先制した。

 その後も仙台ユースがペースを握っていたが、41分にアクシデントが起こる。U-16日本代表候補DF高橋櫂(1年)が秋田U-18FW鐙彗隼(2年)を倒してしまい、これが一発退場となり、仙台ユースは残り50分あまりを10人で戦うことになった。ここから試合の様相が大きく変化する。

 仙台ユースは先制ゴールを挙げ、その後も多くの決定機に絡んだ水津を前半終了前に下げ、東京ヴェルディジュニアユース出身長身FW中田有祐(1年)を1トップで残し、4-4-1として守備バランスを整えた。数的有利となった秋田U-18は後半果敢に攻めに出る。仙台ユースも守りっぱなしではなく、トップ二種登録のMF鈴木史哉(3年)が左サイドから何度も突破し、決定機をつくるが、ゴールを奪えない。

 そして70分、秋田U-18は鐙に代わりFW齋藤恒星(2年)を投入。そのわずか1分後「0-1で負けている状況で相手も退場していたので、何かしら結果を残そうと思っていました」という齋藤は、MF安藤功記(1年)からのクロスを受け、「あそこに流れた時点で自分に来ると思ったので、右足で流し込むだけでした」というシュートを決めて、同点に追いついた。

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▽高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 東北
高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 東北