報徳学園が8発大勝(写真=森田将義)

 前半のうちに試合の大勢を決めた報徳学園は、ハーフタイムに攻撃陣を3人交代。フレッシュなメンバーで再び攻勢を仕掛ける中、目を惹いたのはFW廣瀬柊人(3年)だ。高田監督が「中学時代はあまり陽の目を浴びなかった選手。うちでもCチームからスタートしたけど、人間性が良くて腐らずに頑張ってきた。インターハイの代替大会でも彼の得点で勝った。彼の存在はチームにとって心の拠り所」と評する廣瀬は後半4分に相手GKのビルドアップを奪い、チーム4点目を奪うとその後も得点を重ね、ハットトリックを達成。チームとしても「後ろのサイズが大きくないので、前から行かないとやられてしまう。点も獲りたいのでなるべく高い位置でプレーしたい」(高田監督)との狙いを最後まで全うし、フォアチェックからオウンゴールを誘う場面もあった。

 後半から入った神戸国際大附属のFW梶浦太一(3年)と日置慶丞(1年)に自陣までボールを運ばれる場面も見られたが、無失点を保ったままタイムアップ。これまでのうっ憤を晴らすかのようなゴールラッシュと共に控え組の活躍が目立つ試合となり、今西は「選手層の薄さが課題だったけど、選手を代えた後半も点が獲れたのは大きい」と笑みを浮かべた。

(文・写真=森田将義)