國學院久我山FW安田修都(写真＝矢島公彦)

　4月18日、令和3年度関東高校サッカー大会東京予選の2回戦が行われた。

　14得点という爆発力で初戦を突破した優勝候補の國學院久我山と、8得点で勝ち上がった日大三。1回戦を大勝で勝ち上がってきた両校の対戦だけに、試合展開が注目を集めた。

　國學院久我山はGK1村田新直（3年）、DF2飯野広陽（3年）、DF3木下泰輝（3年）、DF4永澤昴大（3年）、DF7岡井陶歩（2年）、MF6飯塚弘大（3年）、MF14森次結哉（3年）、MF12植木己太郎（3年）、FW13高橋作和（2年）、FW18塩貝健人（2年）、FW10安田修都（3年）という11人。対する日大三はGK1古澤正隆（2年）、DF10星大翔（3年）、DF19桂田陽向（2年）、DF3鈴木一心（1年）、DF7矢口琉唯（3年）、MF11藤本裕太（3年）、MF16保坂翔馬（1年）、MF21田口幸樹（3年）、MF14柏木大喜（2年）、FW18西岡大夢（3年）、FW6宮田耀太（3年）がスターティングメンバーとなった。

　國學院久我山のキックオフで試合開始。國學院久我山は強引に攻めるでもなく、対峙する日大三も激しくボールを奪いにいくわけでもなく、まずはゆったりとしたスタートとなった。

　しかし開始5分前後から次第に1対1のボールの奪い合いに激しさが出て試合が動き出す。前半7分、國學院久我山の左サイドから安田がドリブルで切れ込むが、チャンスにはならず。これを機に國學院久我山がペースを握り始め、日大三は自陣で守る形となる。しっかりと守備網を形成する日大三に対し、國學院久我山は長短織り交ぜたパスやサイドチェンジで活路を見出そうとするが、攻めあぐねる印象は拭えない。前半19分、ようやくゴール前まで攻め込んだ國學院久我山がシュートを放つも、相手キーパー古澤のナイスセーブで阻まれる。前半24分にもFW西岡がドリブルからシュートをするがキーパーの正面をつく。

>國學院久我山イレブン(写真＝矢島公彦)

　試合が動いたのは前半27分。國學院久我山のFW西岡が縦パスから抜け出すと、1対1となったキーパーの逆をついてボールをゴールへと流し込み。この得点によって落ち着きを取り戻した國學院久我山は、前半34分にもFW西岡がゴール前の混戦からシュートを決めて2点目を奪う。前半は國學院久我山が2点をリードして折り返す。

　後半は、開始早々から國學院久我山が積極的に前に出て主導権を掴む。すると、後半10分にFW安田がドリブルで持ち込みシュートを決めて3点目を取る。勢いが止まらない國學院久我山は後半14分にMF森次がゴールを奪い4点目。後半25分には、途中出場のMF加藤圭裕が放ったミドルシュートからのこぼれ球を、これもまた途中出場のFW山脇舞斗が押し込んで5点目。日大三は攻撃の形が作れず、ボールを失う場面が多くなる。アディショナルタイムに入り、途中出場の國學院久我山FW小松譲治がゴール前でパスを受け、右足を振り抜きゴールネットを揺らす。

　前半は接戦を演じた両チームであったが、終わってみれば優勝候補である國學院久我山が6得点を奪い、完勝したゲームだった。

(文＝滝沢ヤス英、写真＝矢島公彦)