勝利の瞬間の長野日大イレブン

　6月1日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）長野予選の準々決勝が行われ、令和2年度長野新人戦準優勝の松商学園と、地区予選から無失点で勝ち上がってきた長野日大がベスト4をかけて対戦した。

　松商学園のスターティングメンバーは1番GK杉浦雅空、4番陶山空、6番松尾朋樹、7番近藤光、8番洞澤想、9番一ノ瀬純大、10番酒井優、12番成川大芽、14番秋山世成、16番御子柴翔、18番中村結人。前回の試合からメンバーを1名変えた形で臨んだ。対する長野日大は、2番西澤大志、3番町田啓太郎、5番若林尚弥、6番小森雄太、8番上原来斗、9番笠原大靖、10番川浦龍介、11番原田泰志、15番山崎翔真、17番傘木大翔。15番のキャプテン山崎翔真が怪我から復帰して、スターティングメンバーに名を連ねた。

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　松商学園のキックオフで試合開始。立ち上がりから攻撃の意識の高い松商学園だが、長野日大15番のキャプテン山崎翔真を中心に相手の攻撃をしっかりと跳ね返し、チャンスを作る。長野日大8番上原来斗のパスを6番松尾朋樹が抜け出し先制点かと思ったが、松商学園1番GK杉浦雅空が左手を伸ばし辛うじて守る。松商学園も前半23分、9番一ノ瀬純大がヘディングですらせ、7番近藤光の見事なコントロールから、14番秋山世成にラストパスを送り、決定機を作るも、ここまで無失点の長野日大1番GK西澤朋弥が飛び出しゴールを割らせない。

　後半も28分に両チーム同じタイミングでエースを交代し、フレッシュな選手で点を取りに仕掛けるも、両GKがファインセーブ連発で両チームゴールを奪う事が出来ず、試合は延長戦へ。延長戦後半最後にこの試合最大の見せ場が訪れる。

松商学園 vs 長野日大

　エース9番一ノ瀬純大に代わり途中交代で入った長野日大の7番小川雄大。長野日大の中澤監督は、「総体前にAチームに入った2年生だが飛び出しがうまく一か八かにかけてみた」という期待通り、左サイドを抜け出し、ペナルティーエリアに侵入。クロスを上げるとそのボールが松商学園DFの手に当たりPKを獲得する。

　キッカーはPKを獲得した7番小川雄大。松商学園はここで万事休すかと思われたが、1番GK杉浦雅空が見事の反応でPKストップに成功し、試合終了。試合はPK戦へ。PK戦は、松商学園が2人目、3人目と外し、長野日大は4人とも成功しPK4-2でベスト4へ進出を決めた。

　キャプテンの15番山崎翔真は「準決勝から長野Uスタジアムで地元での試合なので、そこまでは絶対に勝とうとチームで話をしていたので嬉しい」と話した。

　惜しくも敗れた松商学園の高山監督は「（4日間で3試合という日程で）走る力が最後苦しかった。足が止まってしまった。苦しい戦いが多かったが選手は本当によく頑張ってくれた。課題は沢山ある中で、苦しい戦いとPK戦まで経験できたので、今後のプラスになると思う。チーム始動時に比べるとすごく良いチームになって来た。何より選手が自分たちで成長してくれているので、選手権前までにできるだけ経験を積ませてあげて、更に良いチームになれるようにと思っています」と語った。

　ベスト8で敗れはしたが松商学園は1番GK杉浦雅空、7番近藤光や14番秋山世成など良いタレントも多く、この悔しさをバネにリーグ戦、そして選手権では活躍を期待したい。

　勝利した長野日大は決勝進出をかけ、6月5日に地元長野市の長野Ｕスタジアムで松本国際と対戦する。