試合風景

矢板中央の選手たち

途中出場FW森本ヒマンが決勝弾!矢板中央がT1覇者・関東一を退ける!

 2016年シーズンのプリンスリーグ関東参入を懸けた熱き戦い、この日の大井第二球技場では今季T1リーグを4年ぶりに制した関東一(東京)と、栃木県チャンピオン・矢板中央(栃木)が相見えた。

 序盤から攻勢を仕掛けたのは、高校サッカーファンにはお馴染みの赤と黒がトレードマーク、矢板中央
 今月末には3年連続の選手権出場を控えるチームは、注目の大型FW森本ヒマンがベンチスタートとなる中、続々とチャンスを演出。4分、ショートカウンターからMF坪川潤之がシュートを放つと、8分には坪川のFKからDF真下瑞都がヘッド。さらに12分には左サイドからFW澤野祐輝のクロスにFW大畑亜輝が飛び込むなど関東一ゴールへと襲いかかる。

 また、矢板中央自慢の“力強さ”は攻撃だけに留まらない。
 昨季から主力を務めるDF星キョーワァン、DF川上優樹の両CBを中核に据えた4バックを起点に、球際の強さが追求されたハイプレスは見応え十分。力強い守備で関東一のパスワークをシャットアウト。ボールカットから積極的に供給されるロングボールは関東一DFラインを押し下げるように作用し、高い位置からの効果的なプレスをもたらした。

 しかし序盤からの攻勢に反する形で生まれた先制点。
 持ち前のパスワークが完全に影を潜める格好となった関東一がセットプレーから試合の均衡を打破。選手権予選敗退後、新たにキャプテンに就任したMF冨山大輔のCKからDF石島春輔が先制の一撃。ゴール前混戦となったところをいち早く詰め、ファーストチャンスをモノにしてみせた。

 思いもよらないビハインドを背負った矢板中央であったがすぐさま同点に追いつく。
 35分、右サイドからMF江口大希が放ったシュートのこぼれ球に対して、澤野が右足一閃。難しい体勢から豪快なボレーシュートを叩き込んだ。

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