PK戦に勝利し歓喜する関西大倉イレブン

 後半開始から先制点を狙い9番FW瀧朝陽を投入したアサンプション。しかし、ペースを握ったのは関西大倉だった。関西大倉は中盤での素早いプレスに加え、2トップの8番FW村上拓と9番FW西原陸が献身的にプレスバックすることで相手の自由を奪う。そして左サイドの5番DF中村倖大が対人プレーへの強さを生かし、強気のポジショニングを取る事で攻守両面に貢献。

 すると関西大倉は52分、途中出場の14番MF竹村和真がボックス左をスルーパスで抜け出したところで倒されPK獲得。これを村上が沈めて先制に成功した。

 そして試合も終盤を迎えた69分、アサンプションは左CKを獲得すると、24番MF清家叶夢の鋭いインスイングのボールにゴール前で瀧が合わせる。シュートはGKのニアサイドを抜けゴールネットを揺らした。

 後半は防戦が続いていたアサンプションが土壇場で追い付き、勝負はPK戦へもつれ込む。

 するとこのPK戦で関西大倉の守護神、1番GK福田琉哉が躍動する。一本目のシュートの場面ではコースを読み切り左に飛んでストップすると、3本目は右に飛んで阻止。先攻の関西大倉は4本連続で成功させ試合終了。4-1でPK戦を制した関西大倉が2次予選を突破し中央トーナメントに進出を決めた。

 今季から2部リーグに昇格し、さらに全国中学校サッカー大会4強の世代が入学したアサンプション。さらに監督にはガンバ大阪の育成に長く携わってきた上野山信行監督を招聘し強化を図っている。インターハイと選手権ではこの4回戦と5回戦がアサンプションの壁となっていたが、今回もその壁に阻まれてしまった。しかし、スタメン7人が1.2年生だった事を考えれば伸びしろも大きいはず。この悔しさを選手権で晴らして欲しい。

 一方、難敵を退けた関西大倉。ゴールはPKでの1点と決定力には課題が残ったものの、中盤で連動し、複数で囲い込んで奪う守備は見事だった。途中出場の選手も活躍し、勢いに乗れる勝ち方となった。この勢いで16強入りを目指し槻の木に挑む。

 (文・写真=会田健司)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選