中央トーナメント1回戦 近大附 vs 茨木

 2トップから3トップに変更して攻勢を仕掛ける近大附。すると49分、中央右を9番FW椿原詩温が縦に仕掛けボックス内に侵入すると、落としたところをゴール前に走り込んだ10番MF松山祐輝がフィニッシュ。茨木DF陣の粘り強い守備を遂に打ち破り先制に成功した。

 その後も押し込む近大附。しかし、ターゲットの18番FW太田悠太が執拗なマークにあい起点を作れず追加点を奪えない。

 追い付きたい茨木は97番MF乾晶仁が右サイドから前線に上がり高い位置からプレスを仕掛ける。すると近大附は2トップに戻し対応。両チーム交代カードも使いながら目まぐるしい駆け引きが行われた。

 しかし結局その後もスコアは動かず、安定した試合運びをみせた近大附が1-0で逃げ切り次戦に駒を進めた。

 近大附は初戦の硬さもあったか、プリンスでの戦いぶりに比べると決定機が少なかった印象だ。しかし強度の高いプレーで安定感のある守備と迫力ある攻撃をみせた。状況によってシステムを変えながらゴールをこじ開けた戦いぶりは流石だった。

 一方敗れた茨木はキャプテンの14番DF藤井優乃介を中心とした守備で健闘したものの、厚みのある攻撃は出来ず、前線の坂田も孤立させてしまった。得意のセットプレーでも決定機を作れず悔しい敗戦となった。しかし、2人に囲まれても動じずプレーした伊﨑や、何が何でもシュートで終わろうとする坂田の姿勢は強豪を手こずらせた。選手権ではプリンス勢撃破を期待したい。

 (文・写真=会田健司)

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