試合時間残り1分で名願の突破から履正社の決勝ゴールが生まれた

 勝利した履正社の平野直樹監督はゲーム後「(東海大仰星は)プリンスリーグで1位のチームでもあるし守備は堅い。セットプレーやロングスローを持っているのもわかっていたので、そこをケアしながら向こうのロングボールからのセカンドボールをどれだけ拾えるか。相手のペースに合わせずに蹴り合いにならないようにとプランを立ててゲームに入ったんだけれども、ロングスローから失点してしまって。ただそれが早い時間帯だったので、その後も慌てずに怖がらずきちっとゴール前のチャンスを作る事を考えていました」と相手の得意とするプレーに合わせない事が大事だったと振り返った。

 名願が「ここが山場だと思っていた」という通り死闘となったが、見事な逆転勝利を収めた履正社。これで5大会ぶりの全国に王手をかけた。

 キャプテンマークを巻き先制点を決めた古田は「一発勝負は初めてなので硬くなったりするところもあったんですが、みんなも段々慣れてきて自分たちのやりたいサッカーが出来てきているので、あと一つ勝ってまずは全国を決めて、そこで満足することなく大阪一を獲って全国に乗り込みたいと思います」と力を込めた。

 一方、東海大仰星は惜しくもPK戦目前でゴールを許し準決勝進出を逃した。しかし、圧倒的な強さで勝ち上がり、プレミアリーグの強豪をあと一歩まで追いつめた戦いぶりは見事だった。このインターハイ予選で得た自信や手応えはプリンスリーグや選手権で役立つはずだ。

 (文・写真=会田健司)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選