矢板中央 vs 鹿島アントラーズユース
終わってみれば3-1の快勝。「後半立ち上がりにセットプレーから得点を与えたけど、このチームは失点後に立て直すのが課題。みんな下がってしまうので、仲間同士で声をかけながらチームとして前に行く声を意識しました」と田邉が話す通り、チームの弱点を克服して勝利を引き寄せた。
新チームは経験値が浅く、シーズン前から課題が多かったのは間違いない。だが、今季からBチームがプリンスリーグ関東2部を戦うため、Aチームを40人体制にして、2つのチームが同じカテゴリーでトレーニングする方法を導入。その結果、両チームの垣根が取り払われ、競争力が高まってチーム内に危機感が生まれた。今節は怪我でベンチ外となった井上拓実(2年)が「早く復帰しないとポジションがなくなる」と不安を口にした通り、毎週のようにメンバー入りを賭けた熾烈な争いが展開されている点はプラス。これが経験値不足を補う原動力に繋がっている。
今週末のプリンスリーグ2部を戦うBチームの選手が結果を出せば、Aチームの選手でも来週も1部リーグのゲームに出場できる保証はない。暫定で2位に浮上した矢板中央の選手たちは現状に満足せず、さらなる成長を目指して走り続ける。
(文・写真=松尾祐希)
▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部