関東一もDF矢端虎聖を中心に後半途中まで粘り強さを見せた(写真=多田哲平)

 甲府U-18を率いる内田一夫監督は「ボールをすぐに奪い返して、攻撃につなげるところはよくできていた。ただどう破って、どう点を取るのか。そこは綺麗にやりすぎているところがあった。もっとシンプルにダイナミックにゴールに向かえたんじゃないかなと」と振り返ったが、「点を取るために、前線の選手を入れていこうと」いう2枚替えが結果的にゴールにつながった。

 一方で、関東一は手痛い敗戦となった。それでも後半途中まで粘り強さを見せた。左SBのDF4矢端虎聖(3年)、DF18池田歩柊(3年)とDF16鹿子島尚人(2年)、右SBのDF39北村翼(2年)は体を張り、GK1遠田凌(3年)は最後まで声を張りチームを鼓舞した。

 だからこそ、どこかで流れを変えるきっかけが欲しかった。MF29日野塁(2年)の高精度のプレースキックも、FW10本間凜(3年)の果敢な突破も相手の守備網を破るには至らなかった。関東一の小野貴裕監督は言う。

 「点の取り方をどう持っていこうかなというところでしたけど、ミスがもったいなかった。こういうゲームを拾えれば上にいくんだろうし、拾えなければ……。ギリギリのところで抜きん出られなければ、また見える景色は同じ」

 より高みの景色を眺めるためにも今季の残留は必至のテーマ。並々ならぬ覚悟で最終節の山梨学院戦に挑む。

(文・写真=多田哲平)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東2部
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