FW入江恵賀は右サイドから絶妙なクロスを供給した(写真=多田哲平)
後半に入っても流れは変わらず、埼玉平成が丁寧なビルドアップで攻撃を組み立てていく。MF6中塩暖矢(2年)がスペースでボールを引き出して巧みにパスを散らしては、MF5大木修志(3年)とMF8大久保夢牙(2年)のダブルボランチは長距離のパスでアタッカー人を操る。最後尾ではDF3三吉修誠(3年)が機を見て持ち上がり、リズムに変化を加えた。
そして15分、またも右サイドからのクロスが供給されると、これに合わせたのは、三木だった。華麗なジャンピングボレーを叩き込み、追加点を奪ってみせる。
圧巻のハットトリックを決めた三木の活躍もあり、埼玉平成は3-1で浦和西を撃破。2回戦へと駒を進めた。
埼玉平成の浦田尚希監督は試合後、「試合の入り方とつなぎの部分での判断は課題」だと反省を口にしたが、先制されながらもしっかり流れを掴み返す選手たちには地力を感じさせた。
一方で敗れた浦和西の戦いぶりも見逃せなかった。同点とされたことを受けて前半途中に3-4-2-1から4-4-2へ、そして終盤には反撃を期して4-3-3へと変更。戦況に応じてシステムを変化させる柔軟性は素晴らしかった。
(文・写真=多田哲平)
▽令和4年関東高校サッカー大会埼玉予選
令和4年関東高校サッカー大会埼玉予選