後半4分にも伊藤が5点目をマークしたが、そこからの帝京は大量得点による気の緩みのせいか自陣での甘さが散見した。「自分たちはポゼッションサッカーが特徴。守備からボールを運んでシュートまで行くのが狙い」(1番GK三宮羽詠)ながら、上手くボールを運べなかった大分鶴崎だが、後半に入ってからは高い位置でのプレスが機能。後半10分には相手ゴール前でのボール奪取から、9番FW楠元和馬がゴール。その後は帝京に2点を許したが、29分にも、強引にゴール前を運んだ6番MF高橋涼介が得たPKを10番FW川野竜聖が決めて、7-2で試合を終えた。

 初戦敗退に終わった昨年の雪辱を果たした帝京だが、大勝の喜び以上に試合後は反省点を述べる機会が多かった。「トーナメントは勝たないと前に進めない。リーグ戦とは全く違う形なので、“良いサッカーしていたね”だけでは済まない。どんな形であろうとも、一戦必勝が全て。勝つしかない。勝って進めてのは良かった。次に進んで同じように勝つためにどうするのという所を、もう1回振り返りたい。今日の反省を活かして、また明日に繋げないと意味がない」。そう口にするのは日比監督だ。2回戦で対戦する前年王者、青森山田を破るためにも、万全の準備を進める。

(文・写真=森田将義)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)