後半10分には後方からのパスを受けた19番FW増川琳太郎が反転からのシュートを決めて同点に追いつくと、17分には左サイドを破った石澤のパスから増川が2点目を奪い、聖和学園が逆転に成功した。70+2分には、CKから4番DF熊谷灯真にヘディングシュートを決められたが、聖和学園の選手は最後まで諦めなかった。札幌光星がPK戦を視野に入れ始めた70+7分には後方で得たFKをゴール前に展開。GKが弾いたこぼれ球を押し込んだのは、「最後は全員で押し込もう、どれだけ身体を張ってでも決めようと思っていました」と振り返る18番DF玉腰翔。気持ちのこもった一撃が決勝点となり、聖和学園が3回戦へと駒を進めた。

 聖和学園は1回戦では退場者を出しながら、後半に追い付き、PK勝利。この日も土壇場での勝利と粘り強い勝ち上がりを見せている。「彼らの今大会にかける想いが勝ち上がりに繋がっている。県の代表として恥じないプレーをという所と自分たちのサッカーに拘りを持って、信念を貫こうという表れが出ている。うちらは余所行きのサッカーはできない。これをやるしかないなと思っています」(加美監督)。3回戦の前橋育英戦でも、自分たちのサッカーに誇りを持って、勝利を狙いに行く。

(文・写真=森田将義)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)