決勝ゴールを決めたFW高足善(写真中央)(写真=森田将義)

 後半も前橋育英の流れは変わらず、後半1分には右サイドから出たロングボールを前線の高足が受けたが、コントロールが大きくなってしまいGKがキャッチ。11分にも高足が見事な抜け出しからループシュートを放ったが、枠を捉えることができない。チャンスを活かせないまま時計の針が進んだが、主将の14番MF徳永涼はこう振り返る。「なかなか点が入らない中でも、ベンチのみんなが鼓舞する声を出してくれていた。スタメンで出ている奴らが絶対にやろうというのはクーリングブレイクの時もずっと話していた」。

 「決定的なチャンスを前半に外していた。こういう時はカウンターでやられるパターンが何回もあるので、リスクマネジメントをしなければいけないぞという形でずっとやっていました。もし、入らなくても延長戦があるので、延長戦覚悟で最後の方はやっていました」。そう振り返るのは前橋育英の山田耕介監督。後半6分からはエースの13番FW齊藤慈斗を入れてゴールへの圧力を高めた帝京を警戒しつつも、前橋育英らしくパスを繋いで厚みのある攻撃を仕掛け続けた。

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▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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