松本第一vs上田染谷丘(写真=田中紘夢)

 守備でもハードワークを怠らない。前半は上田染谷丘のシュートをゼロに抑え、試合を通しても被シュート数はわずか1本。出足の速さで圧倒し、ショートカウンターの形を何本も作った。しかし、後半は笹木来朗のミドルがバーを叩くなど、ゴールに嫌われるシーンが続く。4点目を奪えなかった上、エースの西村悠が負傷交代という不安要素もあった。

 今大会での最低目標はベスト4。一昨年は中止、昨年は不出場に終わったインターハイで、吉田は「出られなかった先輩たちの気持ちも背負って戦う」と誓いを立てる。守備では一定の手応えを、攻撃では一抹の不安を抱えながら、次は松商学園との準々決勝に挑む。

 上田染谷丘も後半はチャンスを作った。63分、飛田翼のクロスから楜澤伶祐のシュートはわずかに右へ。最後までポゼッションを貫いて攻勢に出るも、県1部の壁は高く険しかった。2回戦敗退に終わったが、東信予選優勝という成果が残せたのは事実。ここから選手権に向け、再びチームを練り上げていく。

(文・写真=田中紘夢)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選