4回戦 東播工 vs 三田学園

 後半も流れは変わらず三田学園ペース。

 41分に10番FW宮内泉太朗の技ありシュートで3点目を挙げた三田学園は、45分にも鬼武がこの日自身2点目となるゴールを決めてリードを広げる。59分にはカウンターで抜け出した途中出場の24番FW張間仙太がGKをかわしダメ押しゴールを決めた。

 5点を奪われた東播工はそれでも諦めない。試合終了間際にはセカンドボールを拾い分厚い攻撃を展開すると、最後は新村のスルーパスで14番MF中山湧太が抜け出しシュート。最後に掴んだ決定機だったが、シュートはGKにセーブされゴールはならず。そのまま試合は終了し三田学園が次戦に駒を進めた。

 「うちはずっと三田学園みたいな"優勝を狙えるチームにチャレンジしよう!"とやってきて5年目で初めて辿り着いた」

 東播工にとっては園家晋一監督が就任5年目でようやくたどり着いた舞台。試合前の選手たちはグラウンドや対戦相手に目を輝かせた。その舞台だったからこそ、東播工イレブンはリードを許しても戦う気持ちが折れることはなかった。そして試合終了間際には決定機までたどり着いた。強豪相手に戦ったこの経験はチームにとって大きな財産だ。

 一方、三田学園にとってもプリンスリーグで失いつつあった自信を取り戻す大事な試合となった。ケガ人が出る中で1年生のDF黒瀬も堂々としたプレーをみせた。能力が高い選手が揃っている三田学園に一番必要なのは勝利。そして次戦の相手は昨年の選手権予選準々決勝で敗れた相手、芦屋学園だ。三田学園にとっては願ってもないリベンジの舞台がやってきた。

 (文・写真=会田健司)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選
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