白熱の好勝負を制した今治東が帝京第五を下し20大会ぶりインターハイへ!

20大会ぶり4回目のインターハイ出場を決めた今治東中等教育学校イレブン(写真=寺下友徳)

 コロナウイルス感染拡大防止のため関係者のみ入場を認める無観客で開催された「第76愛媛県高等学校総合体育大会サッカー競技」。ニンジニアスタジアムでの男子決勝戦は、準決勝で松山工を5対0で下した今治東中等教育学校(以下、今治東)と、同じく準決勝で昨年代表の新田を4対1で破った帝京第五との間で争われた。勝てば今治東が20大会ぶり4度目のインターハイ、帝京第五は初の全国大会出場。昨年の第100回全国高等学校サッカー選手権愛媛県大会と同じカードとなったいわば「ライバル」(今治東・谷謙吾監督)対決である。

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 両チームのスタートフォーメーションは以下の通り。まず今治東は「4‐3‐3」システムを踏襲しつつ、4バックの右SBがCBの位置まで絞り、左SBがバックラインより高い位置を占める変則的な立ち位置を採用。GKは12井門泰誠(2年)。4バックは右から8佐伯柊二(3年)、19小松相太(3年)、4加地誉志輝(3年)。中盤はアンカーの位置にキャプテンの6越智小次郎(3年)。その前のフロントボランチ右が14薦田大翔(3年)、左が10髙橋周斗(3年)。両翼が大きく張り出す3トップは右から11大荒陽平(2年)、9樋口智大(2年)、7今井澪斗(3年)となった。

 対する帝京第五はスタンダードな「4-4-2」システム。GKは1飯島悠翔(2年)、4バックは右から2廣重陸(3年)、4峯山隆介(3年)、キャプテンの5津吹慶(3年)、3八子拓己(3年)。ダブルボランチは右が8梅澤玄季(3年)、左が6五本木涼(2年)。サイドハーフは右が15山口雄人(2年)、左が10武田健汰(3年)。2トップは11丹羽一心(3年)と14一瀬健斗(3年)が組んだ。

 試合は一進一退の好勝負となる。「ピッチが雨でスリッピーだったので、横パスを入れながら早めに相手コートに運ぼう」と谷監督から指示を受けた今治東が越智を起点にワイドな展開からゴールに迫れば、帝京第五はその攻撃を受け止めつつ、一瀬、丹羽の2トップが競り合ったこぼれ球を拾ってサイド攻撃へ。帝京第五は梅澤の放つ正確なロングスローも大きな脅威を与えた。

 そんな中、先制点が生まれたのは今治東の側。24分、左SB加地から放たれたアーリークロスのこぼれ球を拾ったFW樋口の落としパスに反応したのは、インサイドに絞っていた大荒。「ふかさないようにゴール左下を狙って」走り込みながらダイレクトで振った右足で捉えられたボールはグラウンダーで一直線に左サイドネットに突き刺さった。

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▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)愛媛予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)愛媛予選