攻めながら得点を奪えない長崎日大は後半開始から大町璃史と下山祐樹を投入。後半も落ち着いたボール回しから攻めていくことを徹底するが、長崎西も前半同様の粘り強い守備で対抗。下山には田川晃太郎が、白石には竹田がマークに付いて対応していく。だが、攻める長崎日大、守る長崎西という試合の均衡は、後半12分に破られた。左サイドから高嶺史哉のゴール前にクロスを送り、待っていた白石が頭で合わせて待望の先制ゴール。

長崎西 vs 長崎日大(写真=藤原裕久)

 1点を追う長崎西は長身の堀川拓真を投入し、高さをいかしたパワープレーで得点を狙っていくが、長崎日大は後半33分に途中出場していた梅野雄大がダメ押しとなる2点目を奪取。そのまま2対0で試合を終え、長崎西を振り切って準決勝進出を決めた。

 試合後、長崎日大の亀田陽司は長崎西の守備をたたえつつ、「パスの精度やポジショニングの精度がもっと必要だったなと。アタッキングサードから先のアイデアに乏しくて、焦って単調に放り込むシーンが多かった。もう少し前にいくと見せて横に流れたり、相手を引き出して背後を狙ったり、工夫をしないと」と攻撃面の課題を指摘。一方、試合で見せた前線の選手が流動的に動いていくスタイルについては「まだ感覚だけでやっているところがあったのですけど、今日の試合でちょっとイメージをつかんだというか、理解してきた選手も出てきて、形が見え始めているのかな」と成長も感じているようだった。

 好守の長崎西を破った長崎日大は、1日挟んで9日に国見高校と準決勝で対戦。亀田監督は「新人戦が終わってから取り組んできたことを表現してほしい。がっぷり四つで、ボールを握ってゴールを目指してタイトに戦いたい」と国見戦への抱負を語っていた。

(文・写真=藤原裕久)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選