FWで出場した横山歩夢は2ゴールを挙げた(写真=松尾祐希)

 そうした状況下で1本目から出場すると、左サイドハーフの位置で怯まず仕掛ける。絶妙な間合いで繰り出すターンで相手の逆を取り、マッチアップした高校の先輩・関根大輝(拓殖大/2年)を翻弄。2本目は対策を施され、牙城を崩せないシーンも目立ったが、初代表で存在感を示したのは間違いない。

 ただ、本人は納得していない。「試合でもっと自分のプレーを出したかったし、ゴールを取れるチャンスもあった。課題も出ましたし、満足できない合宿でした」と振り返り、「連携や質はまだまだで自分の課題。そういうところで決め切ったり、良いボールをあげられるようにならないといけない」と反省を口にする。

 「もっと自分の基準を上げないといけないと痛感させられた。オリンピック代表に関わるためには、あと5段階ぐらい評価を上げていかないといけない」。現状に甘んじない――。成長のために求められるのはプレー機会だ。磐田で出場機会を増やせれば、成長スピードは加速する。クラブでポジションを確保できれば、U-19世代での序列も上がってくるはず。そうなれば、代表チームにとってもプラスになるのは間違いない。

 (文・写真=松尾祐希)