U17地域トレーニングキャンプ関西vs関西大(写真=森田将義)

 3本目で存在感を見せたのは、西条だ。前線でボールを受けると、大学生が相手でも力強い突破にチャレンジ。16分には強引にゴール前までドリブルで持ち込んでゴールを狙ったが、並走したDFにブロックされた。見せ場を作りながら思い通りにゴールが生まれなかったが、17分には福永の左CKから志津がヘディング弾をマーク。25分には「しっかり内に絞っていたら、前に西条がいたので、ボールを付けてから抜け出して、そのまま流し込みました」と振り返る通り、福永が西条との連携でゴール前を抜けだし、4点目を奪って逆転に成功した。

 4本目に追い付かれ、結果は4‐4の同点に終わったが、試合後の締めくくりで森山監督は「今日は面白い試合だった。ミスを恐れずチャレンジする姿勢が見えた。昨日とは違って、こういう選手なんだと分かった。ここからいくらでも世代別代表選手との逆転は可能だから、頑張って欲しい」と選手にエールを送った。

 例年より1日短いキャンプとなったが、選手の刺激になったのは間違いない。「ここに集まっている人は大学経由だとしても、絶対にプロになるという気持ちを持った集団で、得た刺激をこれからの成長に活かしたい。高校に入って無くしかけていたギラギラとかメラメラといった強い気持ちを森山さんが昨日仰っていた。そういう気持ちが大切だなと再確認できた」。そう話すのは今西。

 普段なかなか対戦できない大学生との試合もプラスも材料で、國武は「大学とやれたので、フィジカル面とか通用した部分としなかった部分が見つかった。ここから伸ばしていきたい」と続けた。2日間の経験をチームで活かしつつ、参加者たちは世代別代表入りという下剋上を今後狙って行く。

 (文・写真=森田将義)