東海大福岡の選手たち(写真=中倉一志)

 ここからは一進一退の展開。21分。大森裕介(東海大福岡)がゴール前正面から放ったシュートは岡山輝(筑陽学園・3年)がスーパーセーブ。アディショナルタイムに瀬戸千太郎(筑陽学園)が放ったミドルシュートは右ポストに当たって右へこぼれた。そして試合は延長戦へと進んだが両チームともに一歩も引かず、全国大会への想いがぶつかり合う。そんな試合に決着がついたのは93分。村上皓星(東海大福岡・2年)が放ったシュートがこぼれて混戦になったところを安武壱粋(3年)が右足で押し込んでこれが決勝ゴール。東海大福岡が準決勝進出を決めた。

 どこかで何かが少し変わっていれば逆の結果もあり得た試合。勝負という意味では東海大福岡に軍配が上がったが、持てる力をぶつけ合った両チームの力に差はなかったように思う。敢えて勝因を探れば、最後の最後まで「繋ぎの超攻撃サッカー」を貫き通した東海大福岡の姿勢だったかもしれない。前身の東海大五から数えて10年振り15回目の全国大会まであと二つ。準決勝では3年連続23回目の全国を狙う東福岡と対戦する。

(文・写真=中倉一志)

▽第101回全国高校サッカー選手権福岡予選
第101回全国高校サッカー選手権福岡予選