創成館も堂々たる戦いぶりを見せた(写真=藤原裕久)

 昨年に続き2度目の全国出場を目指しながら、あと一歩及ばずに敗れた創成館。試合後、久留貴昭監督は「前半は狙ったとおりの展開に持っていけましたけど、途中からミスが多くなって足が止まってしまった。そこから流れを変えることができなかった」と肩を落としながらも、「でも、よく頑張ってくれました」と語り、堂々たる戦いぶりを見せた選手たちを労った。この悔しさがまた一つ創成館を強くしていくことだろう。

 一方、同じく国見のキャプテンだった兄が果たせなかった全国出場の夢を叶えようと名門の門をくぐった村田は「今までにないくらい、チーム全体の勝つという気持ちが強かった。その中で勝てて本当に嬉しい」と語り、「応援してくれる人たちのためにも、全国で勝つ姿を見せたい」と飛躍を誓った。

 かつて高校サッカー界で一時代を築いた強者・国見。12年前を最後に止まっていた全国大会での彼らの時計が、久しぶりに、そして力強く再び刻み出した。国見を名門へ育て上げた名将が亡くなった年に、青と黄色の縦縞が再び全国へ帰ってくる。

(文・写真=藤原裕久)

▽第101回全国高校サッカー選手権長崎予選
第101回全国高校サッカー選手権長崎予選