宇都宮短大附 vs 佐野日大

 立ち上がりからロングボールで相手を押し込み、セットプレーからチャンスを創出。試合の入りは決して悪くなく、自分たちのリズムでゲームを進めた。だが、9分に思わぬ形で失点する。FW高橋凪翔(3年)がロングボールを敵陣で受けると、粘ってボールをキープ。ゴールまで35mほどあったが、思い切って右足を振り抜いた。これが見事に決まり、優勢に試合を進めながらも先手を取られてしまう。

 ここから同点に追い付くべく、1トップの大久保昇真(3年)を中心に攻撃を展開。サイドにボールを入れ、そこからシンプルに崩してフィニッシュに持ち込むパターンで相手に襲い掛かった。しかし、この日は最後の精度に苦しみ、ゴールをこじ開けられない。時間の経過とともに焦りが生まれ、打ち急ぐシーンも目立つようになった。そうした状況を踏まえ、海老沼秀樹監督は早いタイミングでの選手交代を決断。前半29分にヒヤゴンを3-4-2-1のシャドーに投入し、個で勝負できるアタッカーに局面の打開を託す。すると、徐々に相手の守備陣形が崩れ、良い形でフィニッシュに持ち込む場面が増加。ロングスローやセットプレーを得る機会も増えていく。すると、後半8分だ。CB大野結斗(3年)のロングスローをFW中埜信吾(3年)がニアですらす。ゴール前で混戦となったが、FW大久保昇真(3年)が泥臭く押し込んで同点とした。

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▽第101回全国高校サッカー選手権栃木予選
第101回全国高校サッカー選手権栃木予選