前橋育英のMF根津元輝は途中出場ながら2アシストを記録(写真=多田哲平)
攻めては依然として崩しきれない時間が続いたが、そんな停滞ムードを払しょくしたのが、73分から途中出場したMF7根津元輝(3年)だった。
根津は交代直後の74分にFKでDF3井上駿也真(3年)のゴールをお膳立てすると、その後も右サイドで巧みにボールを捌いて攻撃を活性化。76分には絶妙なスルーパスで小池のゴールをアシストしてみせた。
山田監督は「県予選は相手が引いてくるものだと分かっていて対策はしてきたのですが、想定以上に難しい試合でした。ただ元軌が入って一気にリズムが変わった。準決、決勝も元軌に頑張ってもらわないといけない」と流れを引き寄せたMFを称えた。
根津の活躍もあり前橋育英は終わってみれば3-0で勝利と、夏の王者としての貫禄を見せつけた。2年連続の全国出場へ向けあと2勝。準決勝では健大高崎と対戦する。
一方で常磐の健闘ぶりも称賛に値する。試合を通して固いブロックを築いていただけでなく、時折見せたカウンターやセットプレーには迫力を感じさせた。宇津木の多彩なプレースキック、狩浦と森のスピードと推進力は相手の脅威となり、鈴木とDF5稲田圭冴(3年)のCBコンビは粘り強さを披露。GKの中里は何度もファインセーブを見せた。
(文・写真=多田哲平)
▽第101回全国高校サッカー選手権群馬予選
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