武蔵越生ベンチ(写真=河野正)

 武蔵越生は前回大会3回戦で昌平を下し、ベスト8進出。今大会も有力校の一角だが、井上精二監督は大事に戦おうとする意識が強すぎた前半を振り返り、「あれでは得点の可能性は低いですからね。前線は勇気を持って前に進み、シュートを打つことを要求しました。それからはっきりしたプレーをすることも必要でした。先制点を取ってからは、うちらしさがようやく出たと思う」と難しいトーナメントの初戦を突破してホッとした様子だった。

 中断している県S1リーグでは消化試合が少なく、首位とは僅差の暫定5位につける。井上監督は「なかなかうまくいかない前半でしたが、やはりS1リーグでの経験値が後半に出たと思う。強豪と戦う意義は大きいですね」と語る。

 3回戦で武南とぶつかる。まだ対戦相手は決まっていなかったが、試合が終わると松山-武南戦を視察に出掛けた。「どちらが相手でも、GK関根を中心に粘り強く戦い、うちらしい試合をやるだけです」といつもと変わらぬ謙虚な言葉を残した。                            

(文・写真=河野正)

▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選