武蔵越生は両サイドから思ったようにアタックできず、荒関龍と植田空(ともに3年)の2トップに生きたボールが入らず、相手の堅固な守備を崩し切る展開にまで持っていけなかった。

 攻撃の主力に数人の故障者を抱える武南もまた、1トップの櫻井敬太(3年)やトップ下の松原史季(2年)が遠目からシュートを狙ったものの、持ち前の多彩なパスとドリブルを組み合わせた形を多く作れなかった。

 武蔵越生は後半6分から、大学受験のため先発できなかったMF安西歩夢とジョーカーのFW今野達也(ともに3年)を投入。その1分後に決勝点が生まれた。左SB大島暖(3年)の左スローインを主将のCB沼田大知(3年)がヘッドで流すと、出場したばかりの今野がワントラップした後、強烈な左足シュートをゴール右隅に蹴り込んだ。

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▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選