昌平のFW鄭志錫は前半で2得点(写真=矢島公彦)

 前半ロスタイムの2点目が勝敗の分水嶺となった。荒井の蹴った右CKをCB佐怒賀大門(2年)がヘッドで狙い、混戦から鄭がシュート。GKが弾いたこぼれ球を鄭が素早く反応して蹴り込んだ。

 前半だけで12本のシュートを浴びせた昌平は、後半に入るとややスローダウンした時間帯もあったが、好機を確実に決める効率的な攻めで2点を追加する。

 11分に荒井が右サイドから敵陣深くまでえぐって良質の最終パス。ゴール前の篠田が左足ダイレクトで左隅に決めて3点目。荒井はこの場面を振り返り、「中央へのカットインばかりでは相手に読まれてしまうので、縦への突破を試みてみました」と多彩な攻め手があることが誇らしそうだった。

 20分には左サイドMF長準喜(2年)が、左から軽やかに運んでニアサイドの荒井へ預けると、豪快な左足シュートを決めて駄目を押した。

 昌平は初戦となった3回戦で有力校の聖望学園を9-0と圧倒。この日も県S1リーグで揉まれる立教新座を防戦一方に追いやるなど、目下プリンスリーグ関東1部で首位に立つ実力を示した。

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