昌平イレブン(写真=河野正)

 ドリブルと短いパスにチェンジサイドのパスを効果的に配合した昌平の攻めは、高校年代ではトップクラスの水準にあるが、特にJリーグFC東京への来季加入が内定している右MF荒井悠汰(3年)の活躍ぶりが、この日も目を引いた。

 前半11分に獲得した右CK。遠いサイドに放たれた緩めの荒井のキックが、そのまま吸い込まれて先制。「CKは練習から直接狙っていますが、あれはうまくいきました」と背番号10はニンマリする。これで勢いに乗って加点するかと思われたが、4分後に今大会初失点を喫してしまった。FW安倍颯汰(3年)の独力に完全に守りを崩壊された。

 埼玉栄は15分、安倍が力強いドリブルで左を切り裂き、まず荒井とSB上原悠都(1年)の囲い込みを突破し、最後は津久井のマークも振り切って最終パス。絶好のボールを預かったFW沖中愛斗(3年)が押し込んで同点にした。

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▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選