東京成徳大深谷のMF安野心富は精力的に攻守に働いた(写真=多田哲平)

 昌平の藤島崇之監督は「成徳さんのバイタルでの粘り強さと出足の良さに関しては、我々もなかなか崩し切ることができず、前半シュートブロックされるシーンはかなり多かった。そこは見習わなきゃいけない」と相手の奮闘を称えつつも「選手たちの勝ちにこだわるというところが随所に見られたのは非常に良かった」と勝利を喜んだ。

 一方で東京成徳大深谷は代表の座には惜しくも及ばなかったものの、敵将が言う通り固い守備と迫力のあるセットプレーを披露した。GK1木村航大(3年)は最後尾でキャプテンシーを発揮しながらハイボールに身体を張って対応。MF8安野心富(3年)は運動量豊富に中盤を走り回り、要所で相手の進入を阻止。FW15平井心瑛(2年)はボールを持てば力強いドリブルで打開を図った。

 東京成徳大深谷の為谷洋介監督は「もっとできるのになという選手も相手との力関係の問題もあり上手くいかなかった。失点についても1プレー、1プレーのちょっとした差が大きな代償になった」と振り返りつつ、「見ていて歯がゆくも、選手が頑張っている姿を見ると、熱くなるものもあった」と教え子を労った。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選