大森学園のMF豊増翼(左)は中盤の底で巧みにパスを捌いた(写真=多田哲平)

 後半に入ると一進一退に。それでも国士舘は、大森学園にボールを回されながらも、MF7島田龍(1年)とMF11木原涼太(3年)の2ボランチの素早い寄せでピンチの芽を刈り取っていく。

 また44分に濱田が右ポスト直撃の豪快なロングシュートを放つなど、機を見て追加点を狙っていった。

 中盤での主導権争いが続くなかで、会場が大いに揺れる瞬間が52分に訪れる。DF5山本辰樹(3年)からロングスローが投じられると、はね返ったボールに合わせてDF6一瀬雅斗(3年)が左足を一閃。約30メートルのキャノンシュートをゴール左上に突き刺し、待望の勝ち越し点をもたらした。

 本田裕一郎テクニカルアドバイザーが「フロックに近いよ、再現性はまったくないね。でも凄かったでしょ」と称え、敵将の小倉鋭也監督が「あれはもうナイスシュートと言うしかない」と舌を巻くほどの圧巻のゴールだった。

【次のページ】 Bブロック準決勝 国士舘 vs 大森学園(3)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選