日章学園のFW石﨑祥摩(11番)は先制点を奪った(写真=多田哲平)

 前橋育英の山田耕介監督は「相当厳しいゲームになることは予想していた。スペースを消されてしまって、ロングボールも予想以上に早かったし、その後のセカンドボールもほとんど拾われていた」と反省を語り、「次につなげられたので、本当に良かった」と安堵の表情を見せた。

 一方で日章学園も惜しくも敗れたものの、攻守に健闘を見せた。石﨑とFW15篠田星凪(2年)の2トップの推進力や、MF7高岡伶颯(1年)のスピードは相手の脅威となった。34分には高岡のドリブルからMF8石田誠二(3年)のシュートチャンスを作り、36分には篠田がバー直撃の際どいロングシュートを放った。またキャプテンのDF4工藤珠凜(3年)とDF3新穂海斗(3年)は体を張って相手のシュートを阻止し、金川はリーダーシップを発揮してチームを上手く統率していた。

 日章学園の原啓太監督は「選手たちは準備してきたことを一生懸命やってくれた。感謝の気持ちでいっぱい逆転されたのは私の力不足。やっぱり勝たせてあげたかった」と生徒を労いながら涙を見せた。

(文・写真=多田哲平)

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