両校譲らず(写真=藤原裕久)

 しかし後半に入ると、リードを許した北海が反撃を開始。選手やポジションを入れて縦の圧力を強めて、「前半はボールを少し保持できたけど、後半にはじき返せなくなった(国見 上田陽南太)」国見を攻めたてると、67分に桜庭平良がドリブルで持ち込んでからのシュートを決めて1-1。同点とされた国見は76分に今林隆之介、西山蒔人を相次いで投入して、再び突き放そうとするが、試合はそのまま1-1でPK戦へ。

 試合終了直前にGKを葉原慶太に交代し、自信を持ってPK戦戦に挑んだ北海は、国見の最初のキッカー北村のシュートを葉原がストップ。狙いどおりの展開で北海が有利にPK戦を進めていくと思われたが、、ここで国見のGK今村泰斗が奮起。北海の3人目のキッカー、大森晴喜のキックを止めると、そのまま7人目のキッカー金田凪斗のキックも止めて、国見がPK戦勝ち上がり。監督として選手権初体験の木藤監督に率いられた国見が、北海を接戦の末に下して2回戦へと進出した。

 昨年の選手権2回戦で長崎総科大附に悔しい逆転負けを喫し、長崎県勢に2年連続で敗れた北海。島谷制勝監督は「PKは運なので、子どもたちを責められない」と選手たちをフォローした。だが、堅守と縦への意識を貫き、最後まで国見を追い込んだ点は評価されるべきだろう。

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▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権