立正大淞南も後半に勢いに乗ったが……(写真=佐藤亮太)

 杉本の強さの源は、3年間鍛え上げた屈強なフィジカルにある。「僕はFWなので、ひょろかったら通用しない。なので身体作りを心掛けた」という。

 体幹や筋トレ、器具を使った下半身強化に加え、競り合いでは欠かせない背筋を鍛えるべく懸垂を10回×5セットを日課とする鍛えぶり。

 その甲斐あって、入学時166センチ・58キロだった身体は172センチ・68キロに成長した。

 「地道な筋力トレーニングや食生活でコントロールしている。上半身裸になったらすごい体になっている」と話す日本文理・駒澤隆一監督。「(杉本は)相手CBがどんなに屈強でも最後には勝てる。相手選手は『このサイズに負けるのか』とパニックになるほど」と競り合いの強さを語るとともに「入学当初は小さかったが3年間の寮生活で身に着けた身体」とこれまでの努力を認めている。

 不振を味わいながらも仲間に励まされ、ここまできた杉本。感謝をゴールに変え、成立学園との2回戦でもチームを3回戦に導く活躍を期し、そして大会得点王を目指す。

(文・写真=佐藤亮太)

▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権