鹿島学園MF山本慶斗のゴールで2-2に(写真=矢島公彦)

 

 しかし鹿島学園は38分、最大の武器を発動し同点に追い付く。左サイドから大貫が40mロングスローを投げ入れゴール前での混戦を創出すると、妹尾が一度は相手DFに阻まれながらもシュート。彼らはこの試合初といってよいチャンスを活かしきった。

 歓喜に沸くバックスタンド左側。だが1分後、歓喜の声はすぐに右側に移った。39分、岡山学芸館は左クロスのこぼれ球に対し今井が迷わず右足を一閃。これがゴール右上に突き刺さり岡山学芸館が再び勝ち越して前半を折り返す。

 後半に入っても岡山学芸館に傾いたままの試合展開。ここで鹿島学園・鈴木雅人監督が動いた。51分、石塚、萩原、熊倉に変え、FW若野、MF7鈴木仁之介(2年)、23山本慶斗(2年)を同時投入。フォーメーションも妹尾をワンボランチとし、若野が頂点、その後ろに林が縦関係を組む「4-1-3-2」に変更。勝負に打って出た。

 このカンフル剤はすぐ結果につながる。53分、センターサークル近くの自陣FKをゴール前に入れた鹿島学園は若野が相手DFと競り合ったこぼれ球を受けた鈴木が絶妙の折り返しでゴール正面フリーの山本へパス。これを山本が冷静に決め、交代選手3人のコンビネーションにより鹿島学園が再び同点に追い付く。

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▽第101回全国高校サッカー選手権
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