終盤にはDFヴァン・イヤーデン・ショーンを前線に上げてパワープレーを敢行(写真=松尾祐希)

 しかし、ネットは揺らせず、タイムアップ。勝負の行方はPKに委ねられ、この時点で日本の優勝は潰えてしまう。その後のPK戦でも4本目のキッカーが失敗し、4−5で敗れた。

 試合後、冨樫監督は選手たちの奮闘を称えながらも、課題感を口にしている。「すべての試合において、ゲームを決める部分が課題として残った」とし、特に決定力については改善の余地があると振り返った。指摘したのがシュートレンジの広さ。ミドルシュートが少なく、相手を脅かす場面は限られた。

 ただ、そうした課題も国際試合を戦えたからこそ見えたモノだ。今大会で味わった悔しさを噛み締めながら、選手たちは課題をどうやって改善していくのか。世界基準で各自が改善に取り組んでいけば、9月12日から始まるAFC U20アジアカップ予選(本大会はU-20ワールドカップの予選を兼ねる)だけではなく、その先のステージも見えてくるはずだ。

(文・写真=松尾祐希)

▽SBSカップ国際ユースサッカー2022
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