驚異的なプレスでペースを引き寄せ2点目も奪う活躍をみせたMF山口は「最初はプレスがハマらなかったんですが、課題である一声が出て試合の中で修正できたのが良かったです」と声を掛け合う速さや内容で状況を改善できたと振り返った。

　「みんなで一年間積み上げたものが全て出せたのが嬉しかった」と試合後嬉し涙を流した山口。

　「選手権は全国に出れなかったのでプリンスだけはという気持ちが強かったです。選手権で負けた後は切り替えようと思っても夜思い出してしまったりで難しかったです。でも私生活から仲間の顔を見て、最後はこの仲間と勝って終わりたいと思って切り替えられました」

　3年生は高校最後の公式戦で見事にプリンス初昇格を成し遂げた。選手権では東山に敗れ全国大会を逃したが、そこからもう一度這い上がり有終の美を飾った。そしてその姿を見ていた後輩たちがこれから関西の強豪と戦いながら新たな歴史を作っていく。

　(文・写真＝会田健司)