東福岡円陣(写真=中倉一志)

 前半を0-0で終えた試合は後半になっても流れは変わらない。無得点の状態が続くのは福大若葉の思惑通り。後半に入っても疲れが見えるどころか、守備の集中力はさらに増しているようにも見えた。一方の東福岡にも焦りの色は見えない。何度もボールを跳ね返されても両サイドを広く使ってボールを回し、左サイドに張る吉岡拓海の仕掛けを中心にゴールに迫ることを繰り返す。自分たちのサッカーを続けていれば必ずゴールは取れる。そんな気持ちが伝わる。

 そして57分、均衡が破れた。先制点を奪ったのは東福岡。途中出場の對島陸人(2年)が右サイドを突破。最後は阿部来紀(2年)が右足でゴールネットを揺らした。福大若葉の守備に穴があったわけではない。DFとGKの間を通した對島陸人の絶妙なクロス。一瞬のスピードでゴール前に飛びこんできた阿部来紀。東福岡の攻撃力が福大若葉の守備力を上回った瞬間だった。そして65分。東福岡は榊原寛太(2年)が豪快なミドルシュートをゴールネットに突き刺して2点目。これで勝負が決した。

【次のページ】 決勝 福大若葉 vs 東福岡(4)

▽令和4年度福岡新人戦(新人選手権大会)
令和4年度福岡新人戦(新人選手権大会)