神村学園FW西丸道人は最後までプレッシングに精を出した(写真=多田哲平)

 この吉永の同点弾が神村学園に活力を与えた。同点で試合を折り返したことで息を吹き返したチームは、後半にペースを握っていく。

 素晴らしかったのが前線からの連動したプレッシングだ。前線の西丸と福田がアグレッシブに相手の最終ラインに圧力をかけ続ければ、中盤に入ったボールはMF14大迫塁(3年)とMF15笠置潤(3年)の両ボランチが鋭く奪還を狙った。

 そして65分にそのハイプレスが奏功する。ゴール前で相手CBからボールを奪った福田がゴールネットを揺らし、ついに神村学園は逆転に成功するのだ。

 その後、C大阪U-18に反撃を受けながらも、最後まで強度の高い守備を誇示し続けて2-1で勝ち切った。終盤になっても落ちない運動量と集中力にプレミア昇格への執念が感じられた。とりわけ常にフルスロットルでボールを追いかけ続けた西丸の献身性は圧巻だった。

 神村学園にとっては、初のプレミアリーグ昇格。昨年度も参入戦に進みながらも昇格を逃していただけあって、喜びもひとしおだ。

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▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2022プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
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