市立浦和 vs 東京成徳大深谷 (写真=河野正)

 市立浦和もMF高橋隼(1年)が26分に惜しいミドルシュートを放ったほか、36分にはFW吉永光助(2年)が左から軽やかに仕掛け、アディショナルタイムにも主将のMF大河内陽友(2年)が直接狙ったFKをGKが弾くなど、好機はあったが得点には至らなかった。

 東京成徳大深谷はこれで関東高校大会予選のシード権を獲得。為谷監督は「初戦の硬さもあって攻撃は思ったほどうまくいきませんでしたが、守備はセンターラインの2人がよくリードしてくれた」とCB新国とボランチの加藤颯(2年)の名を挙げて褒めた。

 決勝点をものにした秋本の動き方はストライカーらしく、平井がボールを持った時はニアに入ったが、DFの視野から消えるようにファーポストへと移動。そこにドンピシャリのクロスが届いた。秋本は「狙い通りのゴールでした。去年は公式戦でなかなか得点できずに苦しかったが、初戦で決められて良かった。今年はより多くの点を取りたいと思っている」と新チームの主将に指名された背番号11は、笑みを浮かべながら明確な目標を口にした。

 市立浦和の大野恭平監督はミスからの2失点を残念がるとともに、「横井にいいボールが入らなかった。持っている能力は高いので、もっと働ける形になれば面白かったのですが……」と、上手くいかなかった攻撃面も悔やんでいた。

(文・写真=河野正)

▽令和4年度埼玉新人戦(新人選手権大会)
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