その杉本は「昨年の最初はAチームにいたのですが、その後足首や股関節などケガが重なり、選手権もメンバーに入れませんでした」とケガに泣かされ続け、大舞台を踏めなかった悔しさを語った。「今日は入りから自分のストロングのドリブルやパスが良い感じでできました」と立ち上がりから調子が良かったという杉本。先制点のアシストについては「正木さんから右足のクロスを練習しろと言われていて、自主練の成果です」と語り、さらに3得点目につながったシュートは「カットインしてからワンツーで抜け出してシュートという正木さんから言われていた流れが全部できました」と正木監督の教えを受けて練習に取り組んだ成果がこの試合で花開いたという。

 正木監督は杉本の課題について「マイボールにならない時間で何ができるか」と主に守備面などオフザボールの状況でのプレーを挙げた。昨年の悔しさを胸に必死に練習に励んだ杉本がさらに成長していけば、今年の青森山田の躍進を支える存在になるかもしれない。

 (文・写真=小林健志)

▽第22回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第22回東北高等学校新人サッカー選手権大会