大社 vs 高川学園(写真=森田将義)

 後半も流れは変わらない。後半2分には左からのパスを受けた田坂が胸トラップから強引に前へと出て、シュートを放ったが、最後は大社の守備陣が対応した。攻撃とともに守備も落ち着かず、11分には右サイドを飛び出したMF2有藤聖斗(2年)のパスから、MF29今岡煌星(1年)にシュートを打たれた。26分にはバックパスのもたつきを大社の前線に狙われる場面もあり、逃げ切り勝ちに成功したが、江本監督が「ストレスが溜まる試合だった。この1試合が、勿体ないですよね」と口にした通り、高川学園にとっては反省点の多い一戦となった。

 高川学園は今大会を2019年度から3大会連続で優勝している(2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止)。先輩たちが築き上げてきた歴史を絶やさないためにも、準決勝で出た課題を上手く行かせるかがカギになる。「優勝できるように良い準備をしていきたいと思います」と田坂が口にした通り、高川のアグレッシブかつ臨機応変なサッカーを取り戻し、頂点を目指す。

(文・写真=森田将義)

▽第15回中国高等学校サッカー新人大会
第15回中国高等学校サッカー新人大会